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CG制作に必要なパソコンの性能
CG制作に必要なパソコンのスペックはかなり高性能なものが必要です。
その中でも、CG制作の過程で使用するソフトによって性能がさらに異なってきます。
性能の差や、デスクトップやノートパソコン、windowsやmacといった
パソコンを選ぶ際に検討する内容は多岐に渡ります。
ですが、使い方さて決めてしまえば簡単に選ぶことができますし、
あとは予算次第で必要なスペックのパソコンが決まってきます。
今回は、その指標となる内容をご紹介します。
ノートPCが良いのか、デスクトップが良いのか
CG用で新しいパソコンを買う際は、まずデスクトップかノートパソコンか迷うものです。
オシャレな人はmacやmacPROなどを購入したいと考えるかもしれません。
建築CG制作においては、オシャレさよりも、必ず”機能を重視したパソコン”を選びましょう!
そのパソコンを選ぶ際に、デスクトップとノートPCで性能は異なってきます。
デスクトップとノートパソコンの最も大きな違いはCPUのコア数とクロック数です。
かなり専門的な内容なので、簡単な説明にさせていただきます。
CPUのコア数が多ければ多いほど、同時に処理できる情報量が多くなります。
CPUのクロック数は、その数値が高ければ高いほど性能が高いです。
そのため、CPUのコア数やクロック数が多いものにすれば、性能は良いです。
それでは、デスクトップもノートパソコンも同じ性能にすれば一緒ではないか?という疑問も浮かびます。
しかし、デスクトップとノートパソコンでは、一緒の性能できません。それには訳があります。
クロック数の値が大きければ大きいほど、CPUは熱を持つため、冷却機能が大きく必要になります。
ノートパソコンは持ち運びができて小さい分、デスクトップよりも冷却機能に劣ります。
そのため、ノートパソコンでCPUコア数とクロック数が同じデスクトップと比べると
ノートパソコンで冷却が追い付かないため、
ノートパソコンは性能を落として冷却機能に合うような性能にしなければなりません。
従って、どれだけ性能が同じであっても、ノートパソコンはデスクトップより性能が劣ります。
またグラフィックボードも普通はノートパソコンに入らないので、
ノートパソコンに入るように性能を落とします。
絶対にノートパソコンがダメというわけではありません。
ノートパソコンも最近は高性能になってきています。
しかし、目的、用途、使いやすさ等を考えると、
CGを始めるなら、ノートパソコンよりもデスクトップが良いです。
パソコンのOSはwindowsにするか、macにするか
windowsとmacではどのような違いがあるかみてみましょう。
ひとつはどちらがより市場に出回っているかです。
建築業界では、おそらくwindowsのほうが出回っています。
(調べたわけではなく、仕事でか関わった人達からそう感じています。)
また、windowsは他のソフトとの互換性も良く、やり取りしやすいです。
パソコンの性能も自分好みに選びやすい点もあります。
macはオシャレなので、アトリエ事務所等では、macを使う人も多いようです。
(感覚的には、Vector worksはmacでAutoCADはwindowsという印象です。)
結論を言いますと、建築CGパースはWindosの方がよいです。
理由は、建築CG関連のソフトはmacに対応していないことが多いからです。
ただ、誤解しないでほしいのが、
macでもwindowsでもが最新機種が性能が良いわけではありません。
後述しますが、パソコンの各種数値をみて判断してください。
建築CGパースに必要なスペック
建築CGパースを作るために必要なスペックはもちろんあります。
ただ、低いスペックのパソコンでも作業ができないわけではありません。
ただし、低スペックのパソコンの場合は作業をしていてとても重くなります。
そのため、ある程度作業をしていても重くならない最低限を選べるようにしましょう!
建築CGパースを作成する上で、着目するポイントは以下の内容です。
- CPU
- グラフィックボード
- メモリ
- ハードディスク
1.CPU
CPUは上記でも書きましたが、注目する点は
クロック数とコア数です。
これ以外なにもありません。最新のCPUであろうと
古いCPUであろうと、この数値以外の基準はありません。
基準は
- CPUコア数4コア以上8コア以下
- クロック数3.0GHz以上
コア数は多いほうがいいと思うかもしれませんが、
そうではありません。AutoCADで作業しても、Photoshopで作業しても
使用するコア数は1です。そのため、コア数が多くても宝の持ち腐れです。
重視すべきはクロック数です。3.8GHx以上になると非常に優秀なパソコンになります。
2点注意すべき点があります。
ひとつは、オーバークロックの数値は無視してください。一般的に使用しません。
もう一つは、レンダリングをする場合は最低8コアは必要です。
レンダリングはコアが多ければ多いほど早い作業になります。
コアはレンダリング最中はフルで活動するため、パソコンの動きが遅くなります。
それだけレンダリングは負担のかかる作業なのです。
ちなみに、ryzenとintelなら、ryzenが圧倒的に安いです。
2.グラフィックボード
こちらもCPUと同様に重要な役割を担っています。
AutoCADや3dsmaxなどでデータの重い作業をする際に、
GPUの性能が高ければ高いほどパソコンが早く動きます。
つまり、重たいデータで作業するときが楽になります。(軽いデータでは効果は薄い)
基準は
- メモリ2GB以上
- Quadroを選ぶ
GPUは最低2GBは欲しいです。容量が多ければ多いほど、作業がスムーズにいきます。
筆者のオススメはQuadro TRX4000です。ただ、こちらは少し値段が高いので、
これよりメモリが小さいものでも問題ありません。
また必ずQuadroを選ぶようにしてください。Gforceというのもありますが
それはゲーム用です。
3.メモリ
これは非常に簡単です。
- 最低8GB、推奨16GB
最近はDDR4というメモリが主流です。
DDR4-〇〇〇〇と数値が書いているのですが、
その数値が大きければ大きいほど、早いです。
4.ハードディスク
こちらも簡単です。
- SSD 512GB以上
SSD 512GBは容量が少ないと思うかもしれませんが、
普通にソフトを入れただけなら256GB以内で納まります。
しかし、データを入れる容量が少ないです。
そのため外付けのHDDをプラスで購入します。
PCに入れるより、その方が持ち運びがしやすく、
またほかのパソコンとも共有できるので便利です。
またSSDは容量が大きくなればHDDよりも割高になります。
外付けHDDで2TBを買うのと、SSDを512GBを1TBにするのは
値段的にあまり変わりません。
さらに、SSDの容量を増やしても、結果外付けHDDに頼るぐらい
データは増えます。
それでも心配な方はSSDを1TBにすることをお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
以上のものをそろえるとざっとデスクトップで15万円程度というところでしょうか。
ちなみに、ノートPCの場合は同じスペックでもそれより高くなります。
以上を参考に、皆さんのCG制作におけるパソコン選びの参考になればうれしいです。
■推奨性能
- CPUコア数4コア以上8コア以下
- クロック数3.0GHz以上(i9やi7、ryzen8等、名前は関係ありません。)
- GPUメモリ2GB以上
- Quadroを選ぶ
- メモリーカード最低8GB、推奨16GB
- SSD 512GB以上