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AutoCADはとにかく”効率良く作図”することが一番良い
筆者はAutoCADを8年以上使っています。
8年以上使っていて、一番意識することは、「どれだけ効率よく作図できるか」を意識しています。
作図を早くすることで、仕事も早く終わり、次の仕事に取り掛かりやすくなり、
残業時間も減らすことができ、家での自分の自由な時間を確保することができます。
”効率良く作図をする”ことにはメリットしかありません。
そして、AutoCADをこれから数年又は数十年使っていくわけですから、
AutoCADを使い始めてできるだけ早くマスターして、効率の良い作図をできるようになることが、
一番効率が良いことです。
では、”効率良く作図をする”ためには、どのようなことをしなければならないのか。
下記に筆者の考え方をまとめます。
- AutoCADの機能を知る
- 全部の機能を試してみる
- 効率よく作図できる環境を整える
これらをやってみることで、効率の良い作図ができるようになります。
その中で、筆者が効率良く作図ができるコツを”8つ”紹介していきたいと思います。
AutoCADで効率良く作図するコツ 5選
それでは、筆者が8年AutoCADで作図をしてきて、効率が良いものを紹介していきます。
①ショートカットキーを使う
ショートカットキーを使うと、効率が非常に上がります。
ショートカットキーは最初の設定に少し手間がかかりますが、
自分の好きなコマンドに好きなショートカットを設定できます。
なにより、私が一番お勧めしているのがこの「ショートカット」の機能です。
設定するだけで
ショートカットキーを使うと、効率が非常に上がります。
ショートカットキーは最初の設定に少し手間がかかりますが、
自分の好きなコマンドに好きなショートカットを設定できます。
なにより、私はこの「ショートカット」の設定をお勧めしていますが、
ショートカットを”使用する”と”使用しない”で、およそ1~1.5倍ぐらい
作図スピードが異なります。
時短して、仕事を早く終わらして早く家に帰りたいと思う方は、
だまされたと思って、この「ショートカットキー」の設定を試してください。
ショートカットキーの設定方法は「AutoCADで作図効率を上げる「ショーットカットキー」の設定」で
解説していますので、興味のある方はそちらをご覧ください。
②コマンド入力後の右クリックの設定を「Enter」にする
AutoCADはデフォルトの設定では、コマンド入力後の右クリックは
”コマンドオプション”という画像が表示されます。
コマンド入力後の右クリックで現れるコマンドオプションは、
オプションや次のコマンドの入力を提示してくれる機能です。
この機能は、初心者にもわかりやすく便利なものですが、
AutoCADに慣れてくると、毎回右クリックを押すたびに出てくるので、煩わしくなります。
そのため、コマンド入力後の右クリックを”Enterキー”として機能させることで、
コマンド入力後の右クリックでコマンドを終了させることができるようになります。
このEnterキーの設定にすることで、簡単にコマンドを終了することができ、
作業効率の向上につながります。
筆者の場合、コマンドを終了させる場合はほとんど右クリックを使用しています。
これを活用することで、作業効率を大幅に向上させることができるので、
実践してやってみてください。
③テンキーを使用する
AutoCADで作業を行う場合、数値入力の作業が非常に多くなります。
数値を入力する際は、右手がマウスから離れるため、作図の作業ロスが発生します。
作業ロスが一回1秒だとして、数値入力を一日1000回すれば16分の時間の損をします。
そのため、効率を上げるために、右手のマウスを離さずに
左手で数値入力ができるテンキーが必要となります。
テンキーの選び方は「AutoCAD-作図-モデリングの効率を上げる-テンキーのすすめ」で
紹介していますので、興味のある方はそちらをご覧ください。
④ツールバーを使用する
ツールバーの良さを説明する前に
まず、AutoCADで作図をする3つのパターンを紹介します。
AutoCADで線を書く場合、下記の方法があります。
- コマンドを入力する
- リボンの中にあるコマンドを使用する
- 既に登録してあるショートカットキーを使用する
上記の3通りの方法があるのですが、”ツールバー”は
”2.リボンの中にあるコマンドを使用する”の代わりになるものです。
そして、作図をする上では、リボンよりもツールバーのほうが圧倒的に早くなります。
では、なぜリボンでも良いところをツールバーを使用しなければ効率が良くならないのかを解説します。
リボンは、Autodesk社が初心者のためにわかりやすいようにリボンというツールを作りました。
リボンは非常にわかりやすいのですが、AutioCADで使用するコマンドのすべてを表示しきれません。
例えば、リボンを用いてAutoCADで部分削除を行いたい場合
「ホームボタンクリック→アイコンクリック→部分削除コマンド」というように
コマンドをするために3クリックしなければなりません。
一方で、ツールバーは、設定さえしておけば、コマンドを常に表示させておくことができるので、
使用したいコマンドを1クリックで押すことができます。
そのため、リボンよりもツールバーのほうが効率が上がります。
ただし、リボンを批判しているわけではなく、リボンはアイコンの表示が大きく、
初心者には非常に扱いやすくなっているツールです。
ツールバーは、逆にアイコンが非常に小さく、小さい画面では見にくいというデメリットも存在します。
ただし、AutoCADは仕事で日常的に使用することを生業としている方は、
慣れてくれば圧倒的にツールバーのほうが効率よく早く作図をすることができるようになります。
ツールバーの設定方法は「AutoCADでツールバーの設定・使い方」をご覧ください。
⑤常にカーソルの動きを「直交」に強制(直交モード)
AutoCADで作図をする場合、”線分”か”ポリライン”を使用して作図しますが、
線を引くときに、線の角度が自由自在になっていると、作図の効率は落ちます。
理由はすごく簡単で、建物図面でも機械図面でも、角度が自由な図面はほとんど存在しないからです。
建物図面は普通、水平・垂直に線を書き、線に角度がつく場合も
整数の角度を使用したりするので、線が自由自在に書け、水平や垂直が簡単にだせないと
図面を書く際にすごく不便になります。これは、機械の図面でも同じことです。
スナップで水平や垂直にする(例えば度ずつスナップする等)方法もありますが、
それでも少し作図の効率は落ちてしまいます。
そこで、作図の効率を最もよく発揮できる「カーソルの動きを”直交”に強制(直交モード)」に設定します。
この設定はすごく簡単で、AutoCADの画面が開いている状態で「F8」を押すだけで
すぐに直交に強制されます。
筆者の体験談で話をすると、AutoCADで作図を始めたときは、直交モードに”違和感”を感じていて、
自由自在に線が描けず、水平・垂直しか線を書けないことに歯がゆさを感じていましたが、
数日たてばその感覚もなくなり、むしろ直交モードのほうが効率が良くなると実感しました。
設定もF8を押すだけなのですぐ切り替えれることができるので、
今までスナップで特定の角度ずつで作図していた人は、
この”直交モード”をぜひ試してみてください!
まとめ
今回は、AutoCADで効率良く作図する方法について解説しました。
AutoCADのデフォルトの設定では、初心者にはとても親切で優しい内容になっていますが、
だんだん慣れてくると作図をする手間て多く感じてきます。
そのために、今回紹介した5つの方法を使うことで、そういった手間を省き、
作図を効率良くするステップとしてこの記事を読んでもらえると嬉しいです。