AutoCADの”文字”と”マルチテキスト”には違いがある!?
AutoCADを使っていて、”何か文字がいつもと違う”と感じたことはあるのではないでしょうか。
実は、AutoCADには以下の2種類の文字が存在します。
①文字(コマンド:text)
②マルチテキスト(コマンド:mtext)
この2種類の文字は、”文字”については同じ機能なのですが、
使い方が異なります。
その使い方の違いと、両者のメリットデメリットを紹介していきます。
AutoCADの”文字”と”マルチテキスト”の違い
AutoCADの”文字”と”マルチテキスト”には大きな違いがあります。
一番の違いは”改行ができるかできないか”の違いです。
”文字”は改行ができません
”マルチテキスト”は改行ができます
そのため、見出しやタイトルは”文字”を使用して、文章は”マルチテキスト”を使用することが
一番使いやすい使い分けです。
そして、もう一つは、分解できることです。
マルチテキストを分解すると”文字”になりますが、
文字を分解してもなにも起こりません。
つまり、マルチテキストで改行したものなどは、
一行毎に文字にすることができます。
最後に、
マルチテキストは、文字の途中で文字を大きくした、太文字にしたりできますが、
文字はできません。
文字の機能の編集や効果は、マルチテキストの方が機能は多いです。
補足として、文字とマルチテキストはQselectを使う際にも違いが出てきます。
(Qselectは別の記事で解説します)
”文字”は、記載されている内容をQselectを使えば一括で選択できます。
”文字”と”マルチテキスト”のメリットデメリット
文字とマルチテキストはメリットデメリットを知ることで、
どのようなところで使えるかが分かります。
内容 | 文字 | マルチテキスト |
改行 | できない | できる |
分解 | できない | できる(分解後は文字になる) |
文字編集機能 | 少ない | 多い |
Qselect | 選択しやすい | 選択しにくい |
文章として使う | 使いにくい | 使いやすい |
1行程度の文字 | 使いやすい | 使いにくい |
全体的な使いやすさ | ◎ | 〇 |
これらを把握することで、文字とマルチテキストの使いやすさが分かるかと思います。
一見、マルチテキストの方が使いやすく、文字の方がつかいにくいように見えますが、
”文字”は機能がシンプルな分、マルチテキストより使いやすいです。
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は文字とマルチテキストの違いについて説明しました。
大きくは、改行ができるかできないか
分解するとそのままか文字になるかの違いが大きなポイントでした。
動画でも解説していますので、そちらのほうがより実践的な内容がわかると思います。
ぜひご覧ください。