目次
改めて、Brute force
今回はBrute forceについて解説したいと思います。
Irradiance mapももちろん良いとこはありますが、
Brute forceにも色々と特徴があるので、
今回はその話をさせていただきます。
筆者的にはIrradiance mapかBrute forceかどちらかでいうと、
Brute forceの使用を推奨しています。
推奨している理由は2つあって、
・立体感がでる
・light mixというレンダーエレメントを使用できる
この2点がポイントかと思っています。
それでは、Brute forceの特徴を見ていきましょう。
Brute forceの長所と短所
それでは、Brute forceの長所と短所を見ていきましょう。
【長所】
・立体感がでやすい
・光や影が正確
・面倒な設定が少ない
・Lightmixが使用できる
【短所】
・キャッシュが取れない
・ノイズが多い
・レンダリング時間が長くなりやすい
こんなところでしょうか。
Brute forceの特徴 / Irradiance mapと比較
Brute forceの特徴を見ていきます。
その際に、Brute forceのレンダリング結果だけを見ても
説得力に欠けるので、Irradiance mapのレンダリング画像と
比較して検証していきたいと思います。
まずは、図-1をご覧ください。(図-1)
図-1を見てわかるように、右側のBrute forceの方がしっかりと陰影がでていて、
立体感があることが分かります。
これが、筆者がBrute forceの長所で記載した”立体感がでやすい”ことです。
その点ではやはりBrute forceの方が優れています。
立体感が出やすい=影や光の精度も高いということなので、
この1枚の画像でIrradiance mapとBrute forceの違いがわかるかと思います。
そして、レンダリング時間の比較ですが、
Irradiance mapは44秒に対し、Brute forceは60秒かかりました。
はやりBrute forceの方がレンダリング時間が長くかかることが分かります。
次にレンダリング設定について解説します。
Brute forceのレンダリング設定について
Brute forceのレンダリング設定は非常に簡単です。
なぜなら、ノイズの軽減設定しかないからです。
そのため、Bcket image samplerのみの設定で問題ありません。(図-2)
具体的な設定方法は、
「Vrayのノイズ軽減! -マテリアルとの関係性-」に
ノイズの軽減方法の記載があるので、詳しくはそちらを参照ください。
ただ、本記事でもノイズを軽減させるとどれぐらいの
レンダリング時間の差がでるかを検証してみましょう。
まずは、図-3をご覧ください。
図-3の左と右の画像を比較してみてください。
特に天井のノイズが軽減されていることが分かります。
Max suvdivs(min subdivs)とnoise thresholdの数値を調整してノイズを軽減させることができます。
ただし、レンダリング時間がかなり違います。
図-3左の画像は52秒に対して、右の画像は5分35秒かかりました。
特にノイズ軽減の設定で注意しなければならないのは、subdivsの数値です。
ノイズ軽減の記事でも書いていますが、
subdivsの数値は乗数になっています。
3=実際は9、4=実際は16になっています。
なので、数値を1増やすだけで、レンダリング時間がかなり異なります。
それを図-3のようにいきなりmax subdivsを2から6に変更すると、
実際は4から36になります。
レンダリング時間も大幅に増えるので、注意が必要です。
もちろん、その分ノイズはしっかりと軽減されます。
まとめ
brute forceについてまとめます。
一番良いところは、Irradiance mapより立体感が出るところです。
次にlightmixというレンダーエレメントを使用できることです。
これは、ライトの光の強さをレンダリング後に調整できるというものです。
そして、brute forceのレンダリング設定は、
bucket image samlerの設定のみです。
※本来のレンダリング設定は他にもあります。
今回はレンダリングエンジンの設定について解説しています。
詳しくは「Vray レンダリング設定の概要」をご覧ください。
Brute forceは最高峰のレンダリングエンジンです。
筆者が一番愛用するものです。
もちろんIrradiance mapも負けてはいません。
自分に合ったレンダリングをするのが一番だと思います。
この記事がみなさんの一つの指針になれば幸いです。