ノイズとライトは深く関係している!?
ノイズの軽減シリーズは今回で3記事目となります。
今までは、 「Vrayのノイズ軽減! -マテリアルとの関係性-」 と
「Vrayのノイズ軽減! -レンダリングエンジンとの関係性-」について解説をしてきました。
今回はノイズとライトの関係性についてお話したいと思います。
ノイズ軽減シリーズはこの記事+もうひとつ記事を書く予定にしています。
Vrayのライトも様々な種類があります。
そのライトはもちろん用途や形状によって使い分けを行います。
ライトの種類によっては、ノイズの発生しやすいものも実は存在します。
それを今から解説していきます。
ライトの種類の解説については、また別記事で書く予定です。
また、今回は簡単な結果と考察だけを解説します。
ライトの種類の違いによって、明るさが変わります。
今回の記事ではライトの解説はしないのでご容赦ください。
具体的な検討については、今後行う予定です。
また、今回はレンダリングエンジンはbrute forceを使用します。(でないとノイズが発生しない)
brute forceを使用するからこそ、ノイズが発生します。
今回の検証でirradiance mapを使用するなら、ノイズではなくモヤモヤになります。
ライトの種類によるノイズの発生量の変化
今回は、Vray Light、Light Material、Light MaterialのDirect Illuminationの3つについて
比較した結果を元に考察をしたいと思います。
(ライトによるノイズの発生は他と違い複雑です。今回は簡易的に結論を出しますが、この結果は絶対ではありません。)
まずは、Vray Light とLight Materialの比較を見ていきましょう。
図-1の上部にライトを入れたインテリアシーンをご覧ください。
図-1の画像は、上部にライトをいれたインテリアシーンです。
左の画像はライトがVray Lightで、右側はオブジェクトにLight Materialを割り当てました。
両者とも、Multiplierは30です。
結果を見ればわかる通り、Light Materialの方がノイズが多いのです。
次に、図-2をご覧ください。
今度は、左側が図-1と同様のLight Material、右側がVray Materialの設定で「Direct Illumination」に
チェックを入れたものとなります。
これでわかることは、同じLight Materialでも
「Direct Illumination」にチェックをした方がノイズが少ないことがわかります。
(チェック箇所は図-3を参照)
最後に比較するのは、
Vray LightとLight Material(Direct Illumination)の違いです。
まずは結果をご覧ください。(図-4)
図-4では、Light Material(Direct Illumination)の方が若干ノイズが多く発生しています。
ノイズとライトの関係性の結果考察
ノイズの発生量としては、多い順に
Light Material > Light Material(Direct Illumination) > Vray Light
の順番となりました。
そして、Direct Illuminationのチェックの有無でかなりノイズの発生量の差があることがわかりました。
これは、ライトの性能による違いです。(Direct Illuminaionの解説は別記事でします)
これをしっかりと頭に入れておけば、ノイズが発生した際の対処も可能となります。
まとめ
これで、基本的にはノイズが発生する3大要素がすべて揃いました。
これらの要素が複合的に重なり、ノイズもかなりやっかいなものになります。
ただし、ノイズ軽減のそれぞれの記事をしっかりと理解しておけば、
ノイズの発生に対して有効な対策もできますし、
ノイズが発生しないようにレンダリングをすることも可能です。
それによりレンダリング時間も短くなり、効率は非常に良くなるはずです。
ノイズを軽減する知識を得るために、
レンダリングの知識を身に着けたり、マテリアルの知識を身に着けたり、
ライトの知識を身に着けたり・・・
一つのことを解決するために様々な知識が必要です。
一つ一つしっかりと身につけましょう。
次の記事で、ノイズ軽減シリーズは完結する予定です。
次回の記事は‘ホタル(fire flies)’とノイズ軽減の総集編です。
これでVrayのノイズ発生について困っている人の役に少しでも役に立てたら幸いです。