Vray Sunの”mode”は案外重要
今回はVray Sunの”mode”の機能について解説します。
Vray Sunの機能は、「Vray Sunの基本的なこと」でsun parametersの部分を解説しました。
その際は、全体的な概要とmultiplierとsizeの解説をしました。
しかし、modeとfilter colorは紹介だけしかしていませんでした。
今回の記事は、modeにフォーカスをして解説していきます。
modeに付随して、filter colorも設定する必要があります。
筆者としては、このmodeを理解すると、太陽の色や強さなどを
自在に操ることができるようになるくらい重要な機能の一つと考えています。
この記事を見えもらえれば、なぜ筆者が”案外重要”と言っているかがわかるかと思います。
mode
modeは3種類あります。
・filter
・direct
・override
この3種類を解説する前に、基本的な①太陽の明るさと②太陽の色の関係について解説します。
①
基本的に”太陽の明るさ”は”太陽の高度”によって決まります。
なので、太陽が90°に近づけば近づくほど、太陽は明るくなります。
逆に、太陽が0°に近づけば近づくほど、太陽は暗くなります。
※実際の太陽の明るさ(強さ)は、「”太陽の高度(明るさ)”×”intensity multiplier”」になります。
②
基本的に”太陽の色”は”太陽の高度”によって決まります。
なので、太陽が90°に近づけば近づくほど、太陽は青白く(昼間)なります。
逆に、太陽が0°に近づけば近づくほど、太陽は黄赤色なります。
※実際の太陽の色は、「”太陽の高度の色”×”filter color”」になります。
この①と②の考え方を変更するのが、上記の“filter”と“direct”と“override”です。
filter
filterは①と②の考え方通りの設定です。
太陽高度を低くすれば、黄赤色に近づいて、太陽の明るさは弱くなります。(夕景 図-1右)
太陽高度を高くすれば、青白色に近づいて、太陽の明るさは強くなります。(昼景 図-1左)
direct
directは①も②にもよらない設定になります。
つまり高度は一切関係なく、“intensity multiplier”と“filter color”の設定のみです。
太陽の明るさについては、高度が関係なくなったので、
”太陽の高度”×”intensity multiplier”ではなく、intensity multiplierのみになったので、
filterのモードでは、intensity multiplierの数値は低くてよかったのですが、(図-2-1)
directモードでは、intensity multiplierの数値は強くしなくてはいけません。(図-2-2)
override
overrideは①の効果は残したまま、②の効果をなくした設定です。
つまり、太陽の強さは、”太陽の高度”×”intensity multiplier”ですが、
太陽の色は、”太陽の高度”によらず、filter colorの色に支配されます。(図-3-1、図-3-2)
modeの活用方法
このmodeを理解することによって、何ができるかというと、
今まで太陽の位置によって色がある程度決まってしまっていたものが、
太陽の位置を変更しても、色を調整することが可能になりました。
そのため、夜に近い夕景であったり、昼景だけど暖色系の色にできたり、
自分の思い通りの色に設定できます。
同じ要領で、太陽の強さもmodeを変更することによって、
自分が一番設定しやすい方法で設定することができます。
筆者としては、特に夕景の際に細かい調整をできるのが
この機能の便利なところだと思っています。
筆者の場合は、よくmodeを”filter”か”override”に良く変更しています。
directはあまり使っていませんが、
自分の一番設定しやすいmodeでやることをお勧めします。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、Vray sunのmodeの解説を行いました。
筆者も実際にこの機能を使って、具体的に解説しようと思って
すごく理解が深まりました。
この機能を発見するまでは、ずっとmode”filter”しか使っていませんでした。
いつも「夕景なのに、思っている色よりも赤すぎる!」と思っていたので、
このmodeの機能を知って自分の思い通りの色に調整できるようになったのは、
とても大きな一歩だと思っています。
みなさんも、一度このVray sunのmodeについて実際に理解を深めてみると、
(太陽の)ライティングが楽しくなるかもしれません。
ぜひ、この記事を見るだけでなく、実際にやってみてください。